「ツイッター創業物語」読んだ。
- 作者: ニック・ビルトン,伏見威蕃
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2014/04/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以下、ネタバレありです。
噂通り凄く面白かった。
アメリカでテレビドラマ化されるのも頷けるくらいドラマティックな内容だった。
読んでるとどんどんジャック・ドーシーが好きになっていって途中から嫌いになるw。
まあこの作者がジャックを嫌なやつ風に書いているせいだと思うから実際のところは分からない。
Twitterを生み出した4人は結局Twitterを追い出されてしまうのだけど、
そこから得られる教訓はいろいろあると思う。
個人的には以下の2つだ。
・自分の能力の上限を知る
⇒もしジャック・ドーシーが自分の能力の上限を知っていたらCEOにはならなかっただろう。
・周りの意見や警告に耳を傾ける
⇒もしエバン・ウィリアムズが取締役たちの意見や警告を聞いていたらCEOを降ろされなかっただろう。
ただこんな大きなサービスになると初期に作ったメンバーは辛い立場になると思う。
それは、初期メンバーが必ずしも大きなサービスを支えるだけの能力があるとは限らないからだ。
世界中を見渡せば大きなサービスを支えるだけの能力を持った人間はいる。
なのでサービスが大きくなったらそれに見合うだけの能力をもった人間を雇うべきだ。
さて、そうした場合、初期メンバーの居場所はどこにあるのだろう?
そこにすべての不幸がある気がする。
自分がジャックだったらどういう行動をとっていただろう。
自分より能力のあるエンジニアの下についてエンジニア業をやっていただろうか。
それとも他の会社で人生をまた始めるか。
いずれにせよ欲や猜疑心や憎しみが正常な判断を狂わせてしまう気がする。
あと、怒りや執着はほんとよくないと思う。
最近公開された「ホドロフスキーのDUNE」って映画がある。
映画『ホドロフスキーのDUNE』予告編 - YouTube
自分の意思とは無関係にDUNEという映画が中止になったホドロフスキーが言う。
「人生で何か近づいてきたら"イエス"と受け入れる。離れていっても"イエス"だ。
DUNEの中止も"イエス"だ。失敗が何だ?」
失敗してもうまくいかなくてもそれを受け入れることが肝要なのだと思う。
とりあえず、自分は自分の仕事を着実にやっていこう。
最後にお金にまつわる名言として。
「金が何よりも醜悪でいやらしいゆえんは、人間に才能をさえ与えるからだ。」
ドストエフスキー『白痴』のガーニャの言葉